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CADの設計手法として、ボトムアップとボトムダウンの二種類があります。それぞれどのような特徴なのかについてを解説しているのでご覧下さい。
ボトムアップ手法とは、それぞれ部品を設計して最後に組み立てる手法です。いわばプラモデルをイメージすると分かりやすいでしょう。その点では多くの人がイメージする「設計」の流れを踏襲したものとなっていますし、一般的な設計にて用いられる手法です。
ボトムアップ設計は、いわば基本的設計技術になりますので、多くのCADで対応しています。いわば設計の基礎的なもので、一般的に見てもボトムアップで設計する現場の方が多いことでしょう。
あくまでもオーソドックスなスタイルになりますので、基本的にボトムアップこそCADのベースとなっているものです。
ボトムダウン手法とは、完成しているものを分解していく手法です。
ある程度製品のイメージが決まっている場合、ボトムダウン手法が用いられることがあります。ボトムアップの場合、パーツが決まっているからこそ組み上げていくという手法ですが、ボトムダウンは完成イメージこそ決まっているものの、どのようなパーツが必要なのかが分からない場合に用いるものです。
その点では、ボトムアップとボトムダウンは優劣の問題ではなく、用途が異なる手法であることに気付かされるのではないでしょうか。
ボトムダウン機能は搭載されていないCADもあるので、ボトムダウンを行うのであれば機能が搭載されているCADを選ぶ必要があります。NXやCATIA V5といったハイエンドのCADに搭載されているボトムダウン機能が、ミドルレンジのiCAD SXにも搭載されています。
ボトムダウン設計は、ボトムアップから逆算する形となりますが、ニーズは決して少なくはありません。設計の現場では、「何ができるのか」ではなく形ありきで発注が来るケースも珍しくありません。「このような形にしたいから、どんなパーツが必要なのか」というニーズに応えるためにはボトムダウン設計に対応しているCADは不可欠です。
いわば、どのような案件が多いかによって、ボトムダウンとボトムダウンのいずれかのニーズの方が高いのかが変わりますので、どちらが優れているということではありません。
中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。
ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。
製品名 |
幅広い拡張子に対応できる
IRONCAD
互換性を重視したいなら |
必要十分の機能をカバーし
Alibre Design
低コストを重視したいなら |
誰でも直観的にデザインできる
ZW3D
操作感を重視したいなら |
---|---|---|---|
主な用途・得意分野 | <自動機設計・設備機械設計 | 機械装置・金型の設計 | 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計 |
対応フォーマット | インポート:26 エクスポート:33 |
インポート:18 エクスポート:11 |
インポート:24 エクスポート:24 |
ライセンス価格 | IRONCAD スタンドアローンライセンス 1,135,970円(税込) |
Alibre Design エキスパートライセンス (メンテナンス込み) 535,000円(税込) |
ZW3D プロフェッショナルライセンス 946,000円(税込) |
操作感の特徴 | マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。 ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。 |
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。 曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。 |
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。 さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。 |
各社詳細 |