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3D CADにはパラメトリックモデリングを搭載したものも登場していますが、実際にどのような機能なのかや、パラメトリックモデリングが適している作業等についてまとめました。
パラメトリックモデリングとは、図面作成の手法の一つです。一般的に、CADにて図面を作成する方法としては、いわゆるダイレクトモデリングと呼ばれている、一から自らで作成していくパターンと、フューチャーモデリングと呼ばれる、ある程度用意されているパーツを組み合わせていく手法があります。
さらにそこから細かく分類されるのですが、パラメトリックモデリングはどちらとも微妙に異なる手法で、3D CADだからこそできるモデリング手法です。
パラメトリックモデリングは、ネーミングから垣間見えるように、パラメーターによってモデリングする手法です。
CADで作成したデータにはすべて寸法が付与されます。データとして蓄積されていますが、パラメータ・数値を変更することでモデリングする手法をパラメトリックモデリングと呼びます。
例えば「ここは少し小さくしたいな」と思った時、ダイレクトモデリングであれば土台を変えたり、あるいはフューチャーモデリングであれば履歴から遡るのですが、パラメトリックモデリングの場合、サイズの数字を変更することで全体がどう推移するのかを見る手法です。
大まかなサイズ感を把握できると共に、数値を弄るだけですので手間がかからない点がメリットです。
数値を変えることで細かい調整が可能なパラメトリックモデリングは、建設系の現場で重宝される機能です。
例えば部屋の間取りや収納の数値を変えるとどうなるのか、わざわざ実際に家を建てることなくシミュレーションが可能です。大まかなサイズが決まっていて、その中で微調整が必要なケースで用いられることが多いパラメトリックモデリングですが、全体的なバランスをチェックしたり、特定部分だけを修正したりといった機会にも活躍してくれるので、決して建設系のみで用いられているモデリングではありません。
パラメトリックモデリングはエクセル等との連携も可能です。
数値として扱うので、外部の数値を扱うソフトとの連携が可能です。もちろんソフトによって微妙に異なる部分ではあるものの、外部ソフトとの連携により、より簡素に設計が行えることでしょう。
中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。
ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。
製品名 |
幅広い拡張子に対応できる
IRONCAD
互換性を重視したいなら |
必要十分の機能をカバーし
Alibre Design
低コストを重視したいなら |
誰でも直観的にデザインできる
ZW3D
操作感を重視したいなら |
---|---|---|---|
主な用途・得意分野 | <自動機設計・設備機械設計 | 機械装置・金型の設計 | 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計 |
対応フォーマット | インポート:26 エクスポート:33 |
インポート:18 エクスポート:11 |
インポート:24 エクスポート:24 |
ライセンス価格 | IRONCAD スタンドアローンライセンス 1,135,970円(税込) |
Alibre Design エキスパートライセンス (メンテナンス込み) 535,000円(税込) |
ZW3D プロフェッショナルライセンス 946,000円(税込) |
操作感の特徴 | マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。 ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。 |
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。 曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。 |
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。 さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。 |
各社詳細 |