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データ互換性の高い製品を比較

互換性の高い3D CAD3製品を
機能や価格・得意分野で比較

3D CADにおけるデータの互換性の高さは、即ち「効率化」「工数削減」に直結しています。とくに生産技術の現場では、さまざまなデータを受け取るケースが多いため、互換性の高さは圧倒的なメリットです。

異なる3DCADの間でデータをやり取りするための中間フォーマットを用いる場合もありますが、データの品質が落ちてしまい、受け手側で修正作業が発生し、余計な工数がかかります。また、中間フォーマットに変換する手間もあるため、ネイティブデータ(生データ)をやり取りできる互換性があるほうが有益です。

そこでこのサイトで掲載する3D CADのうち、3次元CAD利用技術者試験使用推奨ソフトをインポート可能な3次元ネイティブファイルの種類の多い順にご紹介します。(2023年11月時点)

図脳CAD3D V2

インポート可能な3次元ネイティブファイルの種類
CATIA
PDF 3D
SolidWorks
SolidEdge
Pro/E , Creo
Inventor
NX
図脳CAD3D V2はここがスゴイ!

CAD3D V2の強みは、直感的な操作が可能なところ。中間ファイルや他社CAD形式のデータなどであってもマウスでのダイレクト操作ですんなりと形状の編集や作成ができるので、3DCAD初心者の方でもスキルを習得しやすいのが魅力です。

また、他のCADソフトではエラーになりやすい形状でも、CAD3D V2でならモデル作成が可能。ハイレベルな演算能力を誇る「CGM™ Core Modeler」が搭載されており、コマンドひとつで3DCADデータの再利用や修復(ヒーリング)ができるため、複雑な形状の設計を行う際にも作成者の意図を正確にくみ取ってくれます。

取引先ごとに異なる3DCADを使用している場合はデータ変換のしにくさやデータの品質低下などが問題になりがちですが、CAD3D V2は優れた互換性でそういったトラブルを防止。STEPやIGESといった中間ファイル形式の出入力にも対応しています。前身である『図脳CAD3D』と比較するとサーフェスモデリング機能が大幅に強化されているのも注目ポイントと言えるでしょう。

Cimatron

インポート可能な3次元ネイティブファイルの種類
CATIA
UG/NX
SolidWorks
SolidEdge
Inventer
Creo/ProE
Cimatronはここがスゴイ!

Cimatron (シマトロン)は、金型・試作製造を得意とするCAD/CAMシステム。スピーディーな粗取り機能や微細な工具による精密加工、ハイクオリティな仕上加工機能などにも対応しており、同時3軸、5軸加工も可能です。

型設計にふさわしいカーネルをベースとしているため、サーフェスやソリッド、ワイヤー要素などにより柔軟な設計を実現。自動車関係等で使われる数メートル単位の大きなアセンブリモデルのツールパスから、光学部品に代表される超精密微細モデルまで幅広く設計できます。

CAD機能はもちろんCAM機能やプラスチック金型設計機能、プレス金型設計機能と多彩な機能が搭載されているため、設計から製造までを一貫してサポートしてくれるのも強み。VoluMillオプション(CAMエンジン)を利用すればよりハイスピード&効率の良い荒加工によりさらに加工時間の短縮を図れるとのことで、業務効率にお悩みの方にとっては非常に心強いツールと言えるでしょう。

Inventor

インポート可能な3次元ネイティブファイルの種類
SolidWorks
CATIAV4/V5/
Pro/E
Solid Edge
NX
Inventorはここがスゴイ!

Inventor(インベンター)は、主に製品開発と機械設用のために開発された3D CAD モデリング ソフトウェア。直感的な作成や編集ができるパラメトリック・モデリングやアセンブリレベルで設計を組み合わせて機能させることができるアセンブリ・モデリング機能などが搭載されており、図面もスピーディーかつ分かりやすく作成可能です。

互換性にも優れ、他社製のCADデータを活用できるのも長所。3D CADモデルをBIM オブジェクトに変換できたり、設計データやモデルを用いたコラボレーションをオンラインで実行できたりと、様々な面で利便性の高いソフトウェアとなっています。

そのほか、iLogicを利用した設計の自動化にも対応。応力解析やダイナミック シミュレーション、製品のマニュアルやドキュメント、手順書などに組み込めるアニメーション機能などシミュレーション・ビジュアライゼーションにも配慮されているため、業務の効率化を検討している方はぜひ確認してみてはいかがでしょうか。料金も1か月~3年まで契約期間に応じて支払えますから良心的です。

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互換性・価格・操作感に優れた
おすすめの3D CADソフトウェア3選

中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。

ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。

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製品名
幅広い拡張子に対応できる
互換性を重視したいなら
IRONCAD
必要十分の機能をカバーし
低コストを重視したいなら
Alibre Design
誰でも直観的にデザインできる
操作感を重視したいなら
ZW3D
主な用途・得意分野自動機設計・設備機械設計 機械装置・金型の設計 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計
対応フォーマット インポート:26
エクスポート:33
インポート:18
エクスポート:11
インポート:24
エクスポート:24
ライセンス価格 IRONCAD
スタンドアローンライセンス
1,135,970円(税込)
Alibre Design
エキスパートライセンス
(メンテナンス込み)
535,000円(税込)
ZW3D
プロフェッショナルライセンス
946,000円(税込)
操作感の特徴 マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。
ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。
曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。
さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。
各社詳細
選定条件:
Google検索「3DCAD」の結果から、用途に製造業が含まれている3DCADソフトウェア39種類を抽出。その内、対応するデータ形式が合計20個以上で、パラメトリックモデリング対応とマウスによる直観操作が可能、かつ価格が40万円~120万円程度のミドルレンジ帯のソフトウェア10種に絞り込んだ。
・IRONCADの選定理由:10種の内、もっとも対応データ形式が多い3DCADソフトウェアとして選出。

・Alibre Designの選定理由:10種の内、ライセンスの価格がもっとも安い3DCADソフトウェアとして選出。
・ZW3Dの選定理由:10種の内、ハイブリッドモデリングをマウス等の入力装置を用いた直観操作で使える、唯一のオールインワン型3DCADソフトウェアとして選出。 (調査日:2023年11月3日)
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