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SOLIDWORKS

設計や製造リソースの生産性を高めることに定評があるSOLIDWORKS。その特徴や評判、導入事例等をリサーチしてまとめてみましたのでご覧ください。

SOLIDWORKSはどのような用途・企業に向いているのか

SOLIDWORKS(ダッソーシステムズ社)公式サイト 引用元:SOLIDWORKS(ダッソーシステムズ社)公式サイト
https://www.solidworks.com/ja

生産性向上を得意としている

部品をフレキシブルに設定できるなど、細かい作業を可能にしているSOLIDWORKS。生産性を高めると共に、製品を市場に短期間で導入できるよう配慮されています。新規製品の導入を考えている企業、これまでにないアイディアを持つ企業等にとって、SOLIDWORKSは頼れるパートナーとなってくれることでしょう。ダイレクトモデリング、フューチャーモデリングの双方に対応していますが、どちらかといえばダイレクトモデリングのための機能が多々用意されているミドルレンジのCADです。

SOLIDWORKSの特徴と強み

1ユーザーコミュニティがある

SOLIDWORKSには世界規模のユーザーコミュニティが用意されています。そこでは専門的な技術サポートやオンラインフォーラム等、ユーザー同士でのコミュニケーションの場が用意されています。分からない点はもちろんですが、より良い運用のためには何が必要なのかや、SOLIDWORKSのより良い運用方法を検索することができます。メーカーに質問するよりも、より実用的な答えを見つけられたり、あるいは同じツールを使う仲間との出会いが待っています。

2進化するSOLIDWORKS

SOLIDWORKSは2020が最新バージョンになるのですが、数字からも分かるように2020年バージョンです。SOLIDWORKSでは頻繁に新しい技術を搭載し、新しいバージョンをリリースします。つまり、SOLIDWORKSとしても常にユーザーのニーズを察知し、より使いやすいものをとのコンセプトで開発を行っていることが分かりますので、利用し、何らかの声を寄せることで、新しいバージョンのSOLIDWORKSでは挙げた声が反映されている可能性もあります。
進化はもちろんですが、ユーザーと真剣に向き合っている点も特徴です。

3様々なファイルのエクスポート

SOLIDWORKSではCADに関連する様々なファイルのエクスポートはもちろんですが、PDFやjpgといった、他のCADソフトではフォローしていないような静止画像ファイルへのエクスポートも可能です。
社内の人間、あるいは同業者であればCADに準じたファイルを渡すことで見てもらえることでしょう。一方で、CADを導入していない業者等には、CADのファイルを渡しても読み込める環境がないので確認してもらえません。その点、SOLIDWORKSであればjpg、PDFといった広く普及しているファイルへのエクスポートが可能なので、これらのファイルにして相手に渡すことが可能です。

互換性・価格・操作感に優れた
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対応するカーネル・ファイル形式(拡張子)

IGES、STEP、Parasolid、SAT (ACIS)、Pro/ENGINEER、DWG、DXF、STL、VDAFS、VRML、TIFF、CGR (CATIA graphics)、Adobe Illustrator、Adobe Photoshop、ScanTo3D、IDF (SOLIDWORKS Premiumのみ)、IFC

SOLIDWORKSの価格

SOLIDWORKSのライセンス価格

ライセンス価格は、SOLIDWORKS本体の価格のことを示しています。

SOLIDWORKSのサブスクリプション価格(年間保守契約)

SOLIDWORKSにおけるサブスクリプション契約は、それ単体で成立するものではなくライセンス契約とセットになるものです。サブスクリプション契約は、1台に1ライセンスが紐づくスタンドアロン型と、同時起動の台数に制限のあるネットワーク型の2種類があります。いずれも、保守契約を結ぶことで最新バージョンやサービスパックが使用できるほか、SOLIDWORKSが他に提供しているツールを無償利用できるといったメリットがあります。

SOLIDWORKSの保証サービスやサポート

最新バージョンへのアップグレート、テクニカルサポートが用意されています。
また、ナレッジベースへのアクセスが可能になるので、技術記事やトピック等の検索が可能になります。

SOLIDWORKSの製品レビュー・評判は?

採用率が高いから便利

自動車メーカー系の生技部門の採用率が高く、他の製品を使用する場合に比べてデータのやり取りが容易になった。
検討されている方が機械設計者なら、このミドルレンジ3D-CADの最大の魅力は「現状」よりも「将来性」にあると思います。スマートファクトリー化と、それに伴う様々な連携・連動。こうした部分について他の製品の一歩先を行っています。

定番だと思う

3DCADの定番だと思います。ユーザーも多く、使い勝手もいいです。価格も低く抑えられていると思います。
部品の嵌合などを3Dで確認できるので、致命的なミスなどを軽減できると思いますので、試作品の製作回数も減らせると思います。

後戻りが減った

板金や加工品などの部品から、そららを組み立てたアセンブリなどを3次元で作成できます。また配管やホース等の曲線も3次元で再現できますので、工業部門においては幅広い分野で活用できると思います。
モデルをそのまま図面におとせますので、設計→図面作成をスムーズに行えます。
部品点数の多い機械設計で活用していたので、部品干渉等を3次元干渉チェックで事前に確認でき、問題を前工程でつぶせるようになったのは大きかったです。後戻りが減りました。

Solid Worksの使用感

3D CADの設計を行うときに一番使いやすいと思います。
トップダウンでも、ボトムアップでも設計が行え、
特にモデルの抑制機能がついているのが
アセンブリモデルにおいて有用です。
抑制機能を使うことで同一のアセンブリモデルで
複数のパターン検討を行うことができます。
基本の設計作業から、部品図・組図の作成もし易いです。

ミッドレンジ3D・CADの定番

構造解析シミュレーション用のモデルを作成する為に導入。当初使用していた他社ソフト(ノンヒストリタイプ)よりも操作性が良く、特にパラメトリックな解析を行う際の効率が劇的に向上した。その後、製品設計やライン設計部署にも導入し、社内インフラの地位を獲得。業務効率化に寄与した。業界でもよく使われているので、データの受け渡しにも重宝している。

SOLIDWORKSの使用例・導入例

National Superconducting Cyclotron Laboratory(NSCL)の導入事例

NSCLは世界中から科学者が集結する核科学研究施設であり、実験に不可欠な加速装置など様々な設備や構成部品の設計・開発にSOLIDWORKSを活用しています。2004年まで他社の3D CADを利用していましたが、改めてSOLIDWORKSを導入した結果、設計サイクルが短縮した上、作業のやり直しや部品の廃棄といった問題を低減できました。完成品の品質も向上しており、3Dモデルを活用して企画会議でもコミュニケーションが円滑になっているそうです。

ASSA ABLOY Sicherheitstechnik GmBHの導入事例

多種多様な建築物のドアやロック機構を開発している同社では、顧客の声を尊重して、より環境に配慮した製品を実現するためにSOLIDWORKSを導入しました。3D CADを効果的に運用した結果、原材料のロスを減らして製造工程における環境負荷を軽減できた上、製品のコストを15%も削減できたそうです。SOLIDWORKSではCO2排出量やエネルギー消費量の予測も可能となっており、環境データの分析にも役立っているようです。

Aldebaran Roboticsの導入事例

人間と同じように活動して、人々の社会へ溶け込めるロボットの開発を課題としているAldebaran Roboticsでは、理想を実現するために3D開発環境の整備を必要としていました。そこで同社では、直感的な操作が可能で、設計と製造工程を統合可能なSOLIDWORKSを導入しました。創立者が思い描くアイデアの実現に向けた道筋がSOLIDWORKSの導入で明確になり、従来のCADよりも「人間らしいロボット」の開発に成功しています。

Thiele Technologies, Inc.の導入事例

食品から石油化学製品まで、多種多様な業界で自動包装機械の設計や保守点検を行っている同社では、顧客のニーズをより高い次元で再現できるようにSOLIDWORKSを活用しています。従来は2D図面をPDFデータで共有していましたが、3Dモデルを使えるようになったことで顧客に製品イメージを伝えやすくなっており、設計や製造だけでなく保守点検のチームも迅速に必要な情報を理解できるようになりました。

その他の導入企業

Viecelli Moveis Ltda
CNCソリューション
Optar Technologies Ltd.

SOLIDWORKSのメーカー情報

メーカー名 ダッソー・システムズ
本社所在地 東京都品川区大崎2丁目1番1
問合せ先 03-4321-3500
公式サイト https://www.solidworks.com/ja
互換性・価格・操作感に優れた
おすすめの3D CADソフトウェア3選

中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。

ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。

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製品名
幅広い拡張子に対応できる
互換性を重視したいなら
IRONCAD
必要十分の機能をカバーし
低コストを重視したいなら
Alibre Design
誰でも直観的にデザインできる
操作感を重視したいなら
ZW3D
主な用途・得意分野自動機設計・設備機械設計 機械装置・金型の設計 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計
対応フォーマット インポート:26
エクスポート:33
インポート:18
エクスポート:11
インポート:24
エクスポート:24
ライセンス価格 IRONCAD
スタンドアローンライセンス
1,135,970円(税込)
Alibre Design
エキスパートライセンス
(メンテナンス込み)
535,000円(税込)
ZW3D
プロフェッショナルライセンス
946,000円(税込)
操作感の特徴 マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。
ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。
曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。
さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。
各社詳細
選定条件:
Google検索「3DCAD」の結果から、用途に製造業が含まれている3DCADソフトウェア39種類を抽出。その内、対応するデータ形式が合計20個以上で、パラメトリックモデリング対応とマウスによる直観操作が可能、かつ価格が40万円~120万円程度のミドルレンジ帯のソフトウェア10種に絞り込んだ。
・IRONCADの選定理由:10種の内、もっとも対応データ形式が多い3DCADソフトウェアとして選出。

・Alibre Designの選定理由:10種の内、ライセンスの価格がもっとも安い3DCADソフトウェアとして選出。
・ZW3Dの選定理由:10種の内、ハイブリッドモデリングをマウス等の入力装置を用いた直観操作で使える、唯一のオールインワン型3DCADソフトウェアとして選出。 (調査日:2023年11月3日)
3DCAD比較