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アセンブリはしばしIT用語と混同されがちなのですが、3D CADにおけるアセンブリとは組み立て品を意味しており、アセンブリを駆使できる点もまた、CADのメリットです。
アセンブリとは組み立て品、つまり、ある程度パーツが集まった状態のものです。また、アセンブリにもいろいろと種類があり、車を例にすると、車はタイヤや車体など様々なパーツから構成されていますが、タイヤもまた、ホイールやネジなど細かいパーツが集まって構成されています。この場合、最終的な完成品である車を「トップアセンブリ」、タイヤのような、構成品ではあるものの最終目的ではないパーツは「サブアセンブリ」と呼称します。
アセンブリという概念が大きなものとなったのは、3D CADによる部分も大きいです。
3D CADの登場により、サブアセンブリをCAD上で組み立てることができるようになりました。結果、CAD上で既製品かのようにチェックできるようになりました。
例えばサブアセンブリを組み立てた際、干渉している部分はないのかが分かります。これらは2DのCADでは実現できなかったり、あくまでも「ある程度のシミュレーション」しかできませんでしたが、3Dとなり、より精度の高いシミュレーションが行えるようになりました。
アセンブリに強みを持ったCADも登場しています。例えば「パラメトリック機能」では、アセンブリが図面・パートと相互関係を持っていますので、CAD上で数値等を変更すると、連動するものも同時に変更が可能です。
かつてであれば、何かを変更すれば連動するものを変更しなければなりませんでしたが使用者の負担を軽減してくれる機能も多数登場しています。
アセンブリ機能は、3D CADを代表する機能と言っても過言ではありません。
アセンブリがあるからこそ、CAD上のみで組み立てシミュレーションが可能になります。かつてであれば、実際に部品を製造しなければできなかったことも、3D CADさえあればコンピューター上で最終段階までシミュレーションが可能です。もちろん3D CADを導入するコストはかかりますが、トータルで考えた時、実際にパーツを組み立てるよりも、アセンブリで組み立てられる3D CADの方が経済的であることが分かるのではないでしょうか。
中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。
ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。
製品名 |
幅広い拡張子に対応できる
IRONCAD
互換性を重視したいなら |
必要十分の機能をカバーし
Alibre Design
低コストを重視したいなら |
誰でも直観的にデザインできる
ZW3D
操作感を重視したいなら |
---|---|---|---|
主な用途・得意分野 | <自動機設計・設備機械設計 | 機械装置・金型の設計 | 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計 |
対応フォーマット | インポート:26 エクスポート:33 |
インポート:18 エクスポート:11 |
インポート:24 エクスポート:24 |
ライセンス価格 | IRONCAD スタンドアローンライセンス 1,135,970円(税込) |
Alibre Design エキスパートライセンス (メンテナンス込み) 535,000円(税込) |
ZW3D プロフェッショナルライセンス 946,000円(税込) |
操作感の特徴 | マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。 ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。 |
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。 曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。 |
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。 さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。 |
各社詳細 |