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NX

キヤノンが提供するハイエンド3D CAD、NX。国産メーカーが販売するCADということで高い注目を集めていますが、どのような特徴を持つCADなのかや費用、導入事例等についてまとめてみました。

NXはどのような用途・企業に向いているのか

NX(シーメンスPLMソフトウェア社)公式サイト 引用元:NX(シーメンスPLMソフトウェア社)公式サイト
https://www.plm.automation.siemens.com/global/ja/products/nx/

トータルサポートが可能なハイエンドCAD

NXは設計だけではなく、製造から解析まで製品開発における様々なフローをトータルサポートするためのポテンシャルが含まれています。生産から管理まで全て行っている企業にとって、NXの特徴は自社の製造・管理体制に大きく寄与してくれることでしょう。ハイエンドで、かつモデリングからアセンブリ、製図など様々なモジュールが搭載されています。

NXの特徴と強み

1プロセスの一元化が可能

NXでも導入されているPML(製品ライフサイクル管理)「teamcenter」は、日本だけではなく世界中で幅広く利用されています。その理由は品質。設計から製造、解析までの製品開発プロセスをトータルにサポートして製品開発業務を最適化することで、品質の向上や期間短縮を可能にします。3D CADはもちろんですが、様々なデータを管理できる汎用性の高さもあり、設計プロセスを一元管理することが可能です。

2豊富な設計モジュール

NXには豊富な設計モジュールが用意されている点も特徴です。CAEやCAMは、実際の製造現場と同等のアプローチを可能にしています。製品開発における期間の短縮や品質向上を同一ベクトルで可能にします。特に板金や電気、溶接といった現場レベルでのノウハウが蓄積されているナレッジエンジンが搭載されているので、決して「図面のみ」ではなく、より実践に近いプロジェクト進行が可能です。

3モデリングの自由度

自由度の高いモデリング機能もNXの特徴です。設計上の課題に合ったモデリングを柔軟に対応し、スムーズな設計が可能。ソリッド・サーフェスが混在したモデリングができ、工数の大幅な削減が図れます。さらに、パラメトリックモデリングとノンヒストリーモデリングのどちらからもアプローチも可能。自分の使いやすい手法で自由に設計することができます。
NX以外のCADでつくられたデータであってもダイレクト編集が可能で、かつ複雑なアセンブリも管理できます。

オープン環境を提供。NXで作成されたデータをはじめ、NX以外で作成されたデータでも、ParasolidやJT、STEPなどの中間ファイルフォーマットでデータを読み取って編集が可能。工数削減を実現します。

互換性・価格・操作感に優れた
3D CADソフトウェア3選を見る

対応するカーネル・ファイル形式(拡張子)

IGES、STEP、DXF/DWG、STL、JT等のデータの変換に加え、CATIA、Pro/ENGINEER、AutoCAD、SolidWorksのネイティブフォーマットやParasolidの変換に対応するなどシステム固有データ変換も可能です。

NXの価格

NXの費用に関して、具体的な記述は公式ホームページには記載が見当たりませんでした。

NX以外の製品の価格を見る

NXの保証サービスやサポート

カスタマーサポートを用意し、様々な疑問の解決を行っています。こちらはNXを購入した企業等のみが活用できるものとなっています。

NXの製品レビュー・評判は?

シミュレーション解析に役立っている

次の操作は対話型で表示されるので、1日のトレーニングで使えるようになる。コマンドの操作手順は一貫されているので非常に使いやすい。 欲しい機能はすべて揃っていると思ってよい。使い切れないという印象。 操作性がいいので、電話サポートで説明を受けても理解しやすい。
シミュレーション解析には3Dモデルは必須なので、単なるCADというよりも、設計、モデリングしながら強度、振動解析をしながら開発することができた。中小企業ではCADライセンス、シミュレーションライセンスを導入することは難しい価格帯だと思います。

igesの編集で役立つ

フィーチャーが残っていないigesなどを編集できる。面分割されていないフィレット(スミR)であっても消しこみできなかったことがほとんどないため、他人の書いた3Dモデルに対して編集が必要な業務、たとえば製品モデルを支給されて金型や冶具を設計するといった用途には最適。

重宝させてもらっています

主に図面作成で使用しています。様々なデバイスで活用していますがある意味で辻褄を合わせやすいので重宝しています。
CATIAから先に覚えてしまったので操作に慣れるまで時間がかかりました。
操作に慣れれば問題ないので改善ポイントはとくにないです。
客先で必要となるモデル・図面の管理にはCATIAだけではなかなか難しいので重宝しているCADソフトです。

一番使いやすいCAD

操作も覚えやすく使いやすいです。昔はファイル名にスペースとか2バイトがあったらうまく読めこめませんでしたが、最近のバージョンでは問題ありませんでした。Excelの操作をマクロで記録するのと同じようなジャーナル機能があり、いろいろな言語で保存できます。
操作が快適でCATIAより起動時間も断然早いように思います。プログラミング言語を覚えればジャーナル機能をもとにカスタマイズして業務を効率化できそうに思います。

NXの使用例・導入例

導入事例に関しての具体的な記述は公式ホームページには記載がありませんでした。

NXのメーカー情報

メーカー名 シーメンスPLMソフトウェア社
代理店:キヤノンITソリューションズ株式会社
本社所在地 東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー
問合せ先 03-6701-3300
公式サイト https://www.canon-its.co.jp/
互換性・価格・操作感に優れた
おすすめの3D CADソフトウェア3選

中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。

ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。

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製品名
幅広い拡張子に対応できる
互換性を重視したいなら
IRONCAD
必要十分の機能をカバーし
低コストを重視したいなら
Alibre Design
誰でも直観的にデザインできる
操作感を重視したいなら
ZW3D
主な用途・得意分野自動機設計・設備機械設計 機械装置・金型の設計 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計
対応フォーマット インポート:26
エクスポート:33
インポート:18
エクスポート:11
インポート:24
エクスポート:24
ライセンス価格 IRONCAD
スタンドアローンライセンス
1,135,970円(税込)
Alibre Design
エキスパートライセンス
(メンテナンス込み)
535,000円(税込)
ZW3D
プロフェッショナルライセンス
946,000円(税込)
操作感の特徴 マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。
ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。
曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。
さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。
各社詳細
選定条件:
Google検索「3DCAD」の結果から、用途に製造業が含まれている3DCADソフトウェア39種類を抽出。その内、対応するデータ形式が合計20個以上で、パラメトリックモデリング対応とマウスによる直観操作が可能、かつ価格が40万円~120万円程度のミドルレンジ帯のソフトウェア10種に絞り込んだ。
・IRONCADの選定理由:10種の内、もっとも対応データ形式が多い3DCADソフトウェアとして選出。

・Alibre Designの選定理由:10種の内、ライセンスの価格がもっとも安い3DCADソフトウェアとして選出。
・ZW3Dの選定理由:10種の内、ハイブリッドモデリングをマウス等の入力装置を用いた直観操作で使える、唯一のオールインワン型3DCADソフトウェアとして選出。 (調査日:2023年11月3日)
3DCAD比較