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操作の難易度

見落とされがちな部分ですが、操作の難易度もまた、3D CADを選ぶ際の重要なポイントです。極論ですが、どれだけスペックの高い3D CADであっても使えなければ意味がありません。

3D CADは2Dよりも難しい

3D CADはトレーニングを受けないと使えないもの?

単刀直入に、3D CADは2DのCADよりも格段に操作が難しいです。

2DCADを長年使用していた人であっても、3DCADを使用すると3DCADならではの機能に対しての操作方法に馴染むことができず、再度、2DCADを使用するようになってしまうことがあるほど。

それもそのはず、2Dは平面ですが3Dは立体です。その分、より正確なデータによる製図・設計、さらにはコンピューター上での組み立てなど2DのCADにはない考え方、機能が多数用意されています。製品選びでは、操作性についてもしっかりチェックしていきましょう。

実際に使ってみるのも手

無償版をリリースしている3D CADもありますので、一度無償版を導入し、実際に使用してみるのも良いでしょう。スペック表を見ただけでは使い勝手までは分かりません。「簡単に操作できます」「直感的操作が可能」といった謳い文句があっても、製品によって、簡単のレベルが違ったり、直感的の内容が違ったり、実際に自分にも当てはまるのかは、使用してみなければ分かりません。

しかし、実際に購入してから「自分に合わない」と感じた場合、コストが無駄になってしまいます。その点無償版であればコストをかけずに、自分が使いこなせるのかを判断できます。

アフターフォローやセミナーを確認してみよう

3D CADが難しいと思ったとしても、機能が優れていれば「覚えれば便利に使えるようになる」ものです。

そこで、セミナー、あるいはアフターフォローがどれだけ充実しているのかも確認してみましょう。3D CADが難しいと感じているのは一人や二人ではありません。どれだけ使いこなせるかはスキル次第ですが、セミナー等を開催し、スキルアップを支援してくれる3D CADもあれば、アフターフォローによって疑問を解決してくれる3D CADもあります。

3D CADは使い続けることで慣れていき、機能を活用できるようになるケースが多々あります。
3D CADに限らず、慣れることでより様々な機能を利用できるようにもなりますので、一度触って「無理だ」と判断するのではなく、アフターサービスやセミナー等を踏まえ、「慣れることができるのか」という視点で考えてみると良いでしょう。

どれだけ難しくとも、分からないときにすぐにフォローしてくれたり、様々なレクチャーをしてくれるセミナーが多々あれば心強いことでしょう。

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互換性・価格・操作感に優れた
おすすめの3D CADソフトウェア3選

中小製造業であれば、対応する拡張子が合計20以上、価格は40~120万円程度、そして3Dモデリングならではのパラメトリックモデリング(パラメーター入力による設計)機能を有しつつも、マウスやペンタブで直観的な操作が可能なソフトウェアが狙い目です。

ここで紹介する3つの3D CADは、すべてその条件を満たしているおすすめのソフトウェアです。それぞれ「互換性の幅広さ」「低価格」「直観的な操作感」の面で突出した強みを持っているので、重要視したいポイントに合わせて選んでみてください。

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製品名
幅広い拡張子に対応できる
互換性を重視したいなら
IRONCAD
必要十分の機能をカバーし
低コストを重視したいなら
Alibre Design
誰でも直観的にデザインできる
操作感を重視したいなら
ZW3D
主な用途・得意分野自動機設計・設備機械設計 機械装置・金型の設計 機械装置・医療機器・家電・プラスチック金型の設計
対応フォーマット インポート:26
エクスポート:33
インポート:18
エクスポート:11
インポート:24
エクスポート:24
ライセンス価格 IRONCAD
スタンドアローンライセンス
1,135,970円(税込)
Alibre Design
エキスパートライセンス
(メンテナンス込み)
535,000円(税込)
ZW3D
プロフェッショナルライセンス
946,000円(税込)
操作感の特徴 マウス操作のモデル作成が簡単で、パラメーターを使った精確な調整と組み合わせ、求める3Dモデリングを実現できます。
ワンクリックでレンダリング環境にデータ転送できる便利さも備えているのも強みの一つです。
いつでも変更可能なスケッチ寸法やジオメトリ拘束など、パラメトリックモデリングをサポートする機能が搭載されています。
曲面形状の部品に対しては、マウスを使ったサーフェスモデリングでスピーディーに設計可能です。
ミドルレンジ帯でありながら、ソリッドとサーフェスを掛け合わせたハイブリッドモデリングを直観操作で使えるのが最大の強み。
さらにCAE・CAMを組み込んだオールインワン型で、一連の作業をシームレスに実行可能です。
各社詳細
選定条件:
Google検索「3DCAD」の結果から、用途に製造業が含まれている3DCADソフトウェア39種類を抽出。その内、対応するデータ形式が合計20個以上で、パラメトリックモデリング対応とマウスによる直観操作が可能、かつ価格が40万円~120万円程度のミドルレンジ帯のソフトウェア10種に絞り込んだ。
・IRONCADの選定理由:10種の内、もっとも対応データ形式が多い3DCADソフトウェアとして選出。

・Alibre Designの選定理由:10種の内、ライセンスの価格がもっとも安い3DCADソフトウェアとして選出。
・ZW3Dの選定理由:10種の内、ハイブリッドモデリングをマウス等の入力装置を用いた直観操作で使える、唯一のオールインワン型3DCADソフトウェアとして選出。 (調査日:2023年11月3日)
3DCAD比較